とくなが

 『タバコの害から子どもを守る』
  2006/2/10

 
「月刊 小児歯科臨床」(H18年2月号)で私が企画担当した特集『タバコの害から子どもを守る』の“巻頭言”を紹介します

酒は飲みすぎさえしなければ、「百薬の長」といいます。しかし、タバコは「百害あって一利なし」です。
私事で申し訳ありませんが、私は、18歳(大学1年)からタバコをはじめ、今から21年前(42歳)まで毎日80本以上のタバコを吸っていました。始めたきっかけは、いとも簡単な理由でした。先輩に連れていかれたスナックで、女の子に煽られ、かっこ付けからでした。そして、25歳で結婚、最初の子どもが出来、30歳ころには1日20本前後であったのが、二人目が生まれる直前に胃を痛め、Dr.ストップでしばらく休煙(3年間)。治って再び吸い始めたら、あっという間に本数が増えました。当時、2人の娘たちから、「お父さん!車の中だけはタバコを吸わないで!」と言われましたが、「それじゃあ 窓を開けたら! いやなら降りて帰りなさい!」。今、振り返れば、とんでもない父親でした。治療している子どもからも「先生の手、タバコ臭〜い!」と言われていました。
そして、私が診療中、3人目の子ども(男児)が10年ぶりに無事に産まれたことを電話で聞いたその瞬間、今、僕が妻や娘たちに出来ることはこれしかないと、“タバコのケースの切り口にセロテープで封印”。それから今年で21年目になります。止めて、2〜3週間、地獄の苦しみを味わいました。そして、完全にからだから抜け切るまで10年以上はかかりました。今になって思うことは“よく止められたなあ!”と自分で自分に褒めてやりたい気分です。(どこかで聞いたことある言葉?)
タバコは始めるのは簡単でも、止めるのは大変な思いをしなければなりません。ヘビースモーカーになるとかえって思い切れるのかも知れませんが、中途半端はなかなか難しいですね。節煙・休煙・禁煙を繰り返してきた私にとっては貴重な経験をしたので、今では説得力ある指導になっているように思います。
近頃の日本の男性は私のような禁煙者がますます増え、喫煙者がずいぶんと減ってきていますが、その反面、女性の喫煙者がどんどん増えてきていることに危惧します。
“ほたる族”“ベランダ族”“換気扇下族”と言われる男性喫煙者は文字通り、家庭内で、とくに子どもの前ではなかなか吸わせてもらえないのが実情のようですが、女性(母親)喫煙者の場合は得てして子ども達に対して『受動喫煙の影響』を強く与える危険性があります。
 子どもは大人の行動を“範”とします。大人は未来を担う子ども達への責任ある生きざまを見せていく義務があります。
時代の趨勢とともに日本でもようやく禁煙運動が活発化されつつあります。
そこで、子どもにまつわる「たばこの害」を色々な方面で活躍されている先生方にご執筆いただき特集を組みました。そこで改めて『禁煙の必要性・大切さ』を考えてみたいと思います。

「月刊 小児歯科臨床」(H18年2月号)特集企画 寄稿

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